2015/11/11 Wed
国内最大級の広告運用チームを支える「ツール」 (4)
北出 庫介
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 ディシジョンエンジン推進室
国内最大級の広告運用チームを支える「ツール」 (4)
広告運用において当社が活用しているツールとして、前回は「MIYABI’d」について執筆しました。今回は、当社のデータフィードツールの 「CA DataFeed Manager(シーエーデータフィードマネージャー)」について書いていきたいと思います。
「CA DataFeed Manager」とは
「CA DataFeed Manager」は、商品データを一元管理するマネジメントツールです。
このツールを利用することで、企業が保有する自社の商品データを各広告配信先のフォーマットに最適化し、追加・変更・削除などのオペレーションに関する管理コストの削減が可能です。
データフィードとは
データフィードとは、Data(データ)をFeed(供給)する仕組みのことです。広い意味でいうと、供給元で更新されたデータを、供給先へと受け渡す仕組みです。いわゆる、商品(プロダクト)フィードのことを指します。
企業やグループが保有する商品情報を、別の供給先へと受け渡す仕組みや、その商品情報がまとまっているデータ自体(≒広告配信時の素材)のことをいいます。
データフィードの活用
以前は、例えばEC企業が利用する場合、以下のような問題があり、リアルタイムに更新がされず機会損失に繋がっていくリスクが発生していました。
■データフィード活用以前に起こっていた問題の一例
・時間的・工数的な問題において無理がある。しかも、これからも作業ボリュームが増える。
・商品が多すぎて、すべて手作業で登録・更新するのは無理がある。
・アウトプット先が多すぎて、手動更新に無理がある。
・流動性が高いデータの更新に対応しきれない。(在庫、価格 etc…)
こういった状況を打破(効率化)するために、登場したのがデータフィードツールです。
データフィードツールを活用することにより、各媒体に対して、データベースから抽出したフィードを自動で正規化します。自動化することで更新性が保たれ、機会損失の低減に繋がります。
「CA DataFeed Manager」の機能について
以下に、「CA DataFeed Manager」の機能の一部である、画像解析機能をご紹介します。
画像解析機能はEC企業向けのオプション機能で、商品画像を解析することにより、各メディアのポリシーに違反する商品(例えば肌が露出している画像など)を見つけ出すことが可能です。
商品数が多いクライアント様だと、一つ一つ商品画像をチェックする時間が割けず工数がかかったり、商品ジャンル単位で画像を除外してしまい、ポリシーに違反しない商品画像も除外されるなどの問題があると思います。
本ツールを活用することで除外商品を自動で見つけ出すことができるため、目視チェックの工数の削減や、本来配信して良い商品をデータフィードとして生成することが可能になります。
データフィードを運用に活かすには
先述したとおり、データフィードツールを活用する意義の一つとしては、「業務の効率化」という面が強いですが、当社では「効果を出すデータフィード」ということを目指して機能開発が進んでいます。「Criteo」や「Google」をはじめとしたダイナミック広告のメディアの最適化が非常に有効になっていますが、その中でもデータフィードにおける運用のレバーはまだまだあると思います。
データフィードの検証(例えばフィードの文言の最適化)などについてもまだ改善の余地がありますし、綺麗ではないデータフィードのデータを、言語解析によってテキストマイニングする機能、フィード毎の効果計測をして、それぞれの効果改善を図るなど、まだまだ運用においてやれることは沢山あります。
昨今「Criteo」、「Google」、「Facebook」などをはじめとして、広告運用の中でデータフィードを活用した機能が増えていく中で、当社としてはデータフィードの効率化だけではなく、“効果に向き合ってフィードを運用する“という強みを活かしていきたいと考えています。
第4回はこの辺りで終わりにしたいと思います。
次回も引き続き、当社で取り扱っているツールについて、取り上げていきます。
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