2016/6/23 Thu
リクルートジョブズ社「激レアバイト」 集客効果を高めるクリエイティブの秘訣
~Twitter広告におけるクリエイティブ検証でCPA160%向上~
金井 統 氏
株式会社リクルートジョブズ
商品本部 デジタルマーケティング室 マーケティング部
集客プランニンググループ グループマネージャー
伊神 巨樹 氏
株式会社リクルートジョブズ
IT戦略室 デジタルマーケティング部 マーケティンググループ
小倉 真吾
株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 営業局長
赤羽 雅也
株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 エグゼクティブアカウントプランナー
アルバイト求人メディア『タウンワーク』内で、特別なバイト体験を提供する「激レアバイト」。
本コンテンツのデジタルプロモーションについて、株式会社リクルートジョブズより金井氏と伊神氏を迎え、当社担当者と共にインタビュー取材を行いました。
「激レアバイト」を開始した背景
金井氏:当社が運営するアルバイト求人メディア『タウンワーク』において、新規ユーザーを増やす施策を考え続けていました。当然、ユーザーは仕事を探す目的で来てくださっています。そこで今回、求人案件そのものに手を加えコンテンツ化し、それを魅力として発信することで、サイトに来て頂くきっかけをつくることはできないだろうかと考えました。そして、昨年2015年1月より「激レアバイト」というコンテンツを開始したんです。
「激レアバイト」では、「やってみてよかった」と思える特別なバイトを、2週間単位でご用意し、今までに100案件以上の特別なバイト体験をご提供しています。
CA赤羽:「激レアバイト」開始にあたり、「激レアバイト」のデジタルプロモーション全般を担当させていただき、当初は様々なメディアで広告運用を行いました。幅広く広告メニューを実施する中で、特にTwitterの広告効果がとても良かったので、徐々にTwitterへの配信を伸ばしていったんです。
Twitterプロモーションの効果
CA赤羽:ご提供いただいている求人バイトがレアな内容でしたので、初速から効果は高かったです。
「激レアバイト」は現在第30弾となっており、1弾あたり3案件~5案件掲載され、2週間単位で案件が切り替わっていきます。なので、既に100案件以上の広告クリエイティブを制作・運用を行っています。
第5弾目あたりから、徐々に“こういうクリエイティブが良いのではないか”という傾向がつかめてきましたね。
伊神氏:私が最初に担当したのが、無重力体験ができる宇宙バイトの求人でした。当時はそのコンテンツ力も重なり、効果はとても良かったです。
開始後半年くらい経った頃、効果が若干落ちてきたのですが、赤羽さんたちのご尽力により、クリエイティブの勝ちパターンなども見つけて下さり、目に見えて数字が良くなってきました。夏頃にはどんどん効果ができてましたね。
CA赤羽:クリエイティブ検証を約1年半続けており、開始当初のCPAに対し、現在は約160%のCPA改善がなされています。
集客する上で重要な“クリエイティブ”
CA赤羽:2週間で案件がガラッと変わるので、まずクリエイティブを大量に投下するということが重要です。また、ユーザーを飽きさせないクリエイティブを出し続けるというのも、ずっと大事にしていることです。
伊神氏:大量のクリエイティブの「本数」と「クオリティ」を作り続ける体制を整え、スピード感を持ってご対応いただいています。それが効果に繋がっているのでとても安心感があります。
CA赤羽:ありがとうございます。大量のクリエイティブ本数を作るにあたって、クリエイティブデザインが偏らないよう、3名のデザイナー体制を整え制作を行っています。どのようなクリエイティブを作成しているかなどは制作段階では共有せず、幅広いデザインで展開できるよう体制を組んでいるんです。
金井氏:クリエイティブってPDCAが一番重要だと思うのですが、今回Twitterプロモーションの集客において、この量をこのスピードで回していただいて、とても助かっています。今まで、何本作りました?
CA赤羽:1万本を超えていますね。
金井氏:そうですよね。1つの求人に対して、約100本のクリエイティブがあります。それを、配信3日くらいで全部テストし、効果の良いクリエイティブを勝ち残りさせていきます。
「激レアバイト」は今まで120求人くらいは掲載しているので、120求人×100本、今までで約1万2,000本。
CA小倉:運用広告の効果向上において、クリエイティブのPDCAが重要であるため、現在は弊社の体制もより強化しております。そんな中、リクルートジョブズさんは、すでに2年くらい前からクリエイティブにおいてかなり強固な体制が組まれていました。週に何十本というクリエイティブを検証し、広告効果の良いものを残す、ということをずっと繰り返されてきています。
この「激レアバイト」のTwitterプロモーションは、クリエイティブ検証を繰り返した成果として、実証できた案件の1つではないかなと思います。
金井氏:求人領域というのは、ディスプレイ広告の活用が難しい点があります。検討期間が短い為、短期間の中での効果検証の仕方には悩みました。
カスタマーが応募したい、やりたいと思う仕事を求人として「ギフト」することが「激レアバイト」のコンテンツにおけるコンセプトなのですが、ソーシャルの世界の中では、カスタマーの本当に欲しいモノを提供することで、コンテンツ自体が拡散し、カスタマーにも反響を頂けることがよくわかりました。
ただし、それをやるにはコンテンツ力だけではダメで、見せ方がものすごく重要となってきます。「ギフトとギフトのラッピング」とよく言っているのですが、どういう風にラッピングをすればユーザーに一番反応して頂けるか、ということをしっかり検証することができています。
伊神氏:御社は、クリエイティブやプロダクトの設計においても知見があり、頼りになるところをお持ちだなと思います。また、ご担当者みなさま、各プロダクトに対しての理解が非常に深いです。
金井氏:そういった知見の部分に加え、スピードという観点もあります。「スピード」×「知見」。この掛け合わせがすごいな、と思っています。
CA赤羽:御社は多くの媒体社様とやりとりをされていて、インプット量が相当なので、我々もそれ以上の知見レベルでいなければいけない、という想いで日々対応させていただいています。
今後の展望
「激レアバイト」に関して
伊神氏:「激レアバイト」は、3~5つの求人を2週間ごとに用意しているのですが、そのコンテンツをもう少し多様にしていきたいと考えています。未だ多くの方々に体験してもらえる状態ではないと思っているので、より多くの方々に様々な種類のコンテンツを届けられるような体制を構築していきたいです。
集客に関しても、もう少し多様な広告手段を検討するなど工夫を施し、ユーザーが集まってくるような状態を作るということにも挑戦したいと考えています。
今後はもう少しマスプロモーションに近い施策にも挑戦し、進化させていきたいと考えています。例えば、テレビCMとWebの連動をより強めることで、テレビCMを観た人がサイトに訪れてくださった時に、すぐに『タウンワーク』のことを好きになってもらえる、使いたいと思ってもらえる、そんな状態を実現できるような施策を展開していきたいと考えています。
リクルートジョブズが提供する媒体、『タウンワーク』以外の『フロム・エー ナビ』や『リクナビ派遣』などの媒体においても、コンテンツ施策等を検討し、全体を通じての幅広い展開を今後考えています。
リクルートジョブズのデジタルマーケティングに関して
金井氏:当社のデジタルマーケティング全体という観点ですと、リクルートの中でも珍しいのですが、リクルートジョブズはひとつの人材ドメインの中に5つの媒体を持っているんです。ある意味、ひとつの市場に複数メディアを持っていることが強みになったりもしますが。
ですが、媒体毎に集客を図っていることによって、縦の集客を行っているのですが、やはりこの5媒体の特性を活用しながら、いかに全てを横串で連動させてマーケティングを行っていくかが非常に重要です。
そういった横の集客に加えて、マスプロモーションから、それからいわゆるパフォーマンス広告までの縦の集客。この縦と横が繋がった状態をいかに構築していけるか、ということが我々のこれからのチャレンジかなと思っています。
CA小倉:動画市場が盛り上がっている昨今、サイバーエージェントでも、インターネットTV局「AbemaTV」の開局だったり、YouTubeなど動画で展開できる広告フォーマットがすごく増えています。
「AbemaTV」しかりですが、ブランド側でのお手伝いに関しても、マス文脈としてデジタルを活用し、マスプロモーションと連動したKPIを一緒に作りにいきたいとも考えています。動画のアドコンタクトを展開するという、集客の可能性もあると思いますし。
実績、事例を御社と作っていけるよう、しっかりと弊社からご提案できるよう心がけていきたいです。
CA赤羽:あとは、体制ですね。今、ご評価いただいているスピードにも繋がりますが、これを維持していかないと意味がないので、しっかりと維持し発展できるよう、今後とも頑張っていきたいと考えています。
金井氏:ありがとうございます。あと御社に期待していることとしては、サイバーエージェントさんならではのアセットを活かした戦略を考えていただきたいですね。今後も様々なご提案を頂けることを楽しみにしています。
商品本部 デジタルマーケティング室 マーケティング部
集客プランニンググループ
グループマネージャー
IT戦略室 デジタルマーケティング部 マーケティンググループ
インターネット広告事業本部
エグゼクティブアカウントプランナー
取材・執筆: 加藤 貴子
株式会社サイバーエージェント
全社広報室
インターネット広告事業本部 広報
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