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「ホンダコライドンプロジェクト」、制作したティザー動画がオーガニックで2日で100万回再生、ブランド非接触層への認知拡大を実現!

~リアルイベントでは過去最高の来場者数を達成、来場者のうち2割強が本企画をきっかけにHondaと初接点~本田技研工業株式会社

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本田技研工業株式会社では、ブランディングと新規顧客との接点創出を目的に、株式会社ポケモン監修のもと「ホンダコライドンプロジェクト」を立ち上げました。“Honda の本気が子供の夢になる”ことを目指した取り組み内容について、本田技研工業株式会社から坂本氏、馬立氏を迎え、当社内クリエイティブ組織の新たな細胞 Cybor の中橋、佐野、村上とともに対談を行いました。

 
話者紹介

  • 坂本 順一

    坂本 順一

    本田技研工業株式会社
    二輪・パワープロダクツ事業本部 二輪事業統括部 事業企画部 カテゴリーGM
    チーフエンジニア

  • 馬立 恵

    馬立 恵

    本田技研工業株式会社
    二輪事業統括部 マーケティング企画部 広報・商品ブランド課 コミュニケーショングループ 主任

  • 中橋 敦

    中橋 敦

    株式会社サイバーエージェント
    新たな細胞 Cybor
    クリエイティブディレクター

  • 佐野 竜一

    佐野 竜一

    株式会社サイバーエージェント
    新たな細胞 Cybor
    アートディレクター

  • 村上 文隆

    村上 文隆

    株式会社サイバーエージェント
    インターネット広告事業本部 ブランドクリエイティブ部門
    プランナー

―ホンダコライドンプロジェクト立ち上げの背景とは?

坂本氏:私は本田技研工業で400cc以上の大きなオートバイの企画責任者を務めています。オートバイ業界では、2020年のコロナによる移動制限をきっかけに、教習所に入りきらないほどの二輪免許取得希望者が現れるなど、ここ数年好調な流れが続いています。合わせて、多種多様なニーズに応えるラインナップを揃えることができたことで、大型バイク市場である欧州でシェアNO,1を獲得することができました。
 
一方で市場全体を見渡すと、ヨーロッパやアメリカのブランドに加え、中国、インド勢が急速に台頭しています。だからこそ、「Made in Japan」の良さ、日本の強みを改めて見直さなくてはいけないと考えていました。
さらに、現在の若者、そしてその下の世代の子どもたちに、どのようにオートバイの魅力を知ってもらうかということも重要です。この盛り上がりの機運を逃せば、将来的に若者や子どもたちにアプローチする機会は失われかねない、という危機感がありました。単に製品を売るだけでなく、作り手として日本のものづくりに志を抱く若者や子どもたちを増やしたいと考えたのです。

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馬立氏:私は本田技研工業のマーケティング企画部で二輪事業のブランドとVI(Visual Identity:ビジュアル・アイデンティティ)、マーチャンダイジングの担当をしています。二輪事業のマーケティングを担当するようになって以来、「良い製品を作っているのに、それが十分に発信されていない」という課題感を持っていました。だからこそ、「モノづくり」と「発信」の両輪に力を入れていかなければならないと感じていました。
 
坂本氏:このような課題感の中、何か子供たちと接点を持てる仕掛けを行うことはできないか?と考えたところから今回の案件がスタートしました。
 
馬立氏:子供にも大人にも興味関心を持っていただけるテーマとして「コライドン」の存在を知り、コライドンがHondaのバイクのカラーリングで、子供も大人も親子でも引き付けることができるのではと思いました。また、トリコロールカラーを想起することでとても親和性があり、子供も大人も親子でも引き付けることができるのではと思い、企画に採用したいと考えるようになりました。
その後、先行して取り組んでいた企業にお話を伺う機会があり、そこでぜひ仲間を増やして欲しい、という熱いお言葉をいただいたことや、SNSで「コライドンはHonda だよね」というコメントがあったことを知る中で、弊社で取り組んでみたいという気持ちが膨らんでいきました。

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坂本氏:実物を見せていただいた時に、これは弊社としても是非やりたいと思い、すぐに企画書を書き始めました。最初に提案した際に経営層から受けたオーダーは2点でした。

①Honda らしいコライドンを作ること ②そしてHonda を印象づけられる場所で発表会をやること でした。前者は私が全力を注いで実現するとして、後者に関しては色々な議論がありました。
「Honda を印象づけながら、子供たちにも安心して来てもらえる場所はどこか?」と検討した結果、2025年3月末で一時退去予定となっていた青山本社ビルのファイナル月間(最後のイベント期間)で開催したいと思いました。
 

―サイバーエージェントなら、Honda の想いを伝えてくれると思った

馬立氏:過去に弊社の創立70周年を記念したブランドムービー「Honda “ORIGAMI”」をサイバーエージェントさんが企画・制作してくれていた時に、社内の担当チームが、サイバーエージェントさんと一緒に毎日楽しそうに仕事をしている様子を横目で見ていました。
出来上がったブランドムービーも弊社の歴史や想いが伝わる素敵なもので、その時から、「いつかサイバーエージェントさんと一緒に仕事がしてみたい」と思っていたんです。なのでこの案件が動き出した時、真っ先にサイバーエージェントさんにご相談させてもらいました。
 
Cybor 中橋:Honda “ORIGAMI”についても取り上げていただきありがとうございます。2018年公開でしたので懐かしいですね。 私は、サイバーエージェント内のクリエイティブ組織、新たな細胞 Cyborのクリエイティブディレクターを務めています。

Honda 様の二輪車は、そもそも広告で発信する必要もないほどの絶対王者のイメージがありました。私自身もいちファンとして過去にHondaのバイクに乗っていました。ただ、マーケティングやブランディングの視点で見直してみると、確かに製品が良いにも関わらず、それを伝えきれていない側面があると感じ始めました。「大好きなHondaのバイクの良さが伝えられていないのだったら、何かお手伝いがしたい!」と使命感が湧いてきました。

<< 創立70周年を記念したブランドムービー「Honda “ORIGAMI”」 >>
「Honda “ORIGAMI”」に関する対談はこちら

 

​―思い切って設定した "100万回再生” 目標を、オーガニックでたった2日で達成

Cybor 佐野:私はCyborのアートディレクターとして、今回のティザー動画の画作りを担当させていただきました。コライドンをあのHonda 様が作るという話題が、ネタとして一級品だな!という第一印象をもちました。そこで実際の機体を使用した撮影を検討したのですが、諸事情から実現できませんでした。
題材は素晴らしいので、「ホンダコライドン●月●日公開」とタイポグラフィで表示するだけでも広告としては成立します。しかし、本当にそれでいいのか…?という議論が社内で起こりました。
 
Cybor 中橋:Honda 様の案件には長く携わらせていただいていますが、ファンがこれほどの熱量をもって支持しているブランドは稀有です。だからこそ、単なる告知動画に留めることに反対しました。「世界中のSNSの期待の声を真正面から受け止めて、盛り上がる感情を最大化する」ということに挑戦しよう、と決めました。
 
Cybor 村上:私はCyborのプランナーとして、企画を担当させていただきました。本件は子供たちに、そして世界に向けて発信していく、という前提があったので、単にイベント情報を伝えると言うことだけでなく、記憶にどれだけ残せるか?というノンバーバルなコミュニケーションが重要だと考えました。

Honda様のバイクもコライドンも、知名度の高い、いわば“既知”の情報ですので、ありきたりな情報投下では拡散しきれません。映像を見た人が「もっと知りたい!」と昂ぶるようなクリエイティブであること、まるで楽しい何かが新たに生まれてくるような印象を与えること、そしてバイラルで拡散しやすい1分未満の映像に仕立てることに、最後までこだわりました。
 

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Cybor 佐野:そんな議論を交わす中で、Honda様よりCADデータをご提供いただけるという話が持ち上がり、逆光の中でシルエットが浮かび上がり、パーツのディティールを見せていくという表現に落ち着きました。
最終的に出来上がったティザー動画は王道に見えますが、ここに辿り着くまでには紆余曲折があったんです。


実際に完成したティザー動画


馬立氏:実機撮影が実現できなかったので、出来上がったティザーを見るまでは不安だったのですが、見た瞬間に「これは絶対上手く行く!」と確信して鳥肌が立ったのを覚えています。
このようなプロモーションって、点でバズらせにいく視点と、その後も続く線のようにブランドや商品のファンを育てていく視点と2つがあると思うのですが、この動画なら両方とも絶対に上手くいくと感じました。
 
坂本氏:我々はこうした施策に慣れていないので、目標を決める際は少し苦労したんです。過去の事例等を参考にしつつ、公式YouTubeチャンネルで40〜50万回再生を目指すのが妥当かなと思っていたのですが、青山ビルでのイベント実施に繋げていくためにはそれではインパクトが弱い。そう考えて、思い切って設定した目標が、100万回再生でした。

そしてそれが、オーガニックでたった2日で100万回再生していただいて。本当に驚きました。
 
Cybor 中橋:「Honda が本当にやってくれたんだ!」「ありがとうHonda!」などの動画コメントを見て、ファンの期待に応える事ができた、本来持っているポテンシャルをきちんとうまく伝えられたんだと、嬉しくなりました。映像の中の情報の量、見せ方、投下のタイミングなど緻密に設計をしていったのですが、狙い以上の成果を出せたと思っています。
 
馬立氏: ティザー動画の公開前に、ニュアンス映像を出したのも良かったですよね。そこでSNS上でも沢山のコメントが寄せられ、その後にティザー動画を出したことでさらに盛り上がったという流れがありました。さあ、この良い流れをイベント成功へ繋げていくぞ、という気持ちになりましたね。
 

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―イベントでも過去最高の1日3,000人超が来場、新規の顧客接点が生まれた

坂本氏:青山ビルでのイベントは金・土・日の3日間で行われました。弊社単独の情報発信で、どれだけのお客様がいらしてくださるのか、イベント当日までずっと不安でした。ですが初日、開場前から長い行列ができていて。

馬立氏:私もその瞬間のことを鮮明に覚えています。良いものを作れば、人は集まってくれるんだなと感じました。今回の案件では、まさに社内での仲間作りも重要でしたよね。私一人では到底できないことですが、坂本さんに開発チームを組んでいただき、青山ビルの担当者にも協力してもらい、最終的には全体が一つのチームのようになっていました。
 
坂本氏:実はこのホンダコライドンを青山ビルで展示したいと相談した時には、すでに別の展示予定が組まれていたタイミングだったので、社内調整も結構大変だったんですよね。
 
Cybor 中橋:青山ビル内のイベント利用のスペース配分を決めるHonda様の社内会議にも出席させていただき、「このイベントは青山ビルで絶対に成功させる」と言い切られていた瞬間に立ち合わせて頂けたのも良い記憶です。
 
坂本氏:あの瞬間は本当に、ワンチームになった感覚がありましたね。開催したイベントでは、最終的に3日間で約8,500名ものお客さまに来場していただくことができました。
 

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土日には各日3,000名以上の方にお越しいただき、同会場での過去のイベントと比較して約2倍の来場者数だったようです。
来場者のうち約4,000名にアンケート回答を頂けたのですが、公開したティザー動画のYouTubeのコメント欄同様に、ポジティブなご意見をたくさんいただきました。例えば「ティザー動画を見て、楽しみにして来ました。」「中に入って実物を見たら期待以上のもので感動しました。」「スタッフもみんな丁寧に挨拶や誘導をしてくれて感謝です」というような内容です。
 
更に驚いたのは、アンケート回答者の2割超えにあたる1,151名の来場者が、今回の「ホンダコライドン」で初めてHonda と接点を持った人だったんです。目指していた、新しいお客様との接点もしっかりと作れたことを実感しました。
 
現在、YouTubeのティザー動画の総再生数は199万回ほど(2025年5月時点)ですが、その2割がHonda に初めて触れた人だったらと考えてみると、とてつもないことを実現できたんだなと感じます。
 

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―ストーリーを汲み取る力、そして内制によるスピード感が肝だった

馬立氏:外部の制作会社の方とお仕事を進めるにおいて、取り組む時に同じ気持ちになってくれて、自分ごと化してくださることが重要だと感じています。サイバーエージェントさん、Cyborさん はまさにそうで、議論のたびに、新しい視点をたくさん頂いています。
今回は特に社内調整で不安になることもありましたが、そんな時にもその不安を受け止めていただいて、一緒に作戦を立てて進んで行けたのはとても心強かったです。そういった協働した繋がりがあったからこそ、今回の案件が成功したのだと思います。
 
坂本氏:我々チームの想いを汲み取っていただけた点も大きいです。我々は良いものをつくることには自信があるのですが、良いものを発信する力は未熟です。そこで、我々は良いものを作る、そして Cybor さんがそのストーリーを汲み取った上で良い発信をしてくださる、という2社の強みが、良いタイミング、良い場所で重なったのが今回のティザー動画だったのだと思います。
 
Cybor 中橋:ありがとうございます。坂本様と馬立様の決して諦めない姿勢や、徹底的に良いものを作ろうという高い志のおかげです。そんな想いを持って立ち向かっているクライアント様とご一緒できることは稀です。
普通にやっていたら諦めざるを得ないような場面でも、それを高い志と共に乗り越えていく。そうやって何度も難局を乗り越えていった先に、キラリと光る何かが見える。そんな場所に、本案件では一緒にたどり着けたのだと思います。

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Cybor 佐野:サイバーエージェントはグループとして、クリエイティブを発揮する武器を沢山持っているので、それをどう使うか、誰に何を相談するかという視点は重要でした。本案件で言えば、開発スケジュールがタイトな中でティザー動画を作る際に、すぐに相談できる近い距離に社内のCGクリエイターがいて。いわゆる外注先に依頼していたらこのスピード感では動けない。私たちのパッションも理解した上で、高いクオリティの作品を出してくれる人間が近くにいることは心強いですね。

Cybor 村上今回我々が作ったのは、ティザー動画というよりは、それにまつわるストーリーやコミュニティだったと思っています。
例えば、YouTubeのコメント欄に書かれた内容に共感することで、その場自体が、遊び場というか、コミュニティのような感じになっていったと感じています。そしてそれが火種となって、Honda 様の開発の力と相まって、良い結果が出たのだと思います。
 
 Cybor 中橋:パッションは大事だけどそれだけでは物事は動かせない。そんな中で、弊社ではCGアーティストやエンジニアリングなどのテクノロジーを組み合わせたクリエイティブ作りにフォーカスしたチーム作りをしているので、内部で制作できる体制が整っています。
また、今回選んだ手法は映像でしたが、空間体験やエンターテインメントの創出など、ブランディングを目的にした上で、手法に限らずベストな方法や見せ方を総合的にご提案できる点も強みだと思います。
 
馬立氏:本当にそうですね。この結果は、チームみんなで力を合わせて勝ち取ったものですよね。
 
坂本氏:実は開発チームとしても、当初は、本当にホンダコライドンを作れるのか、ディテールを再現できるのか、スケジュールが間に合うのか、と不安が大きかったです。そしてそれを、ティザー動画という映像で表現していくことも、Honda として情報発信していくことも。
でも、1つ1つ着実にやっていけば、ちゃんと「できるんだ」という実感につながり、関係者みんなが成長したとともに、達成感に満ち溢れたプロジェクトだったと思います。イベントの翌週はみんな使い物にならないぐらい抜け殻になっていましたね。
 
全員:そうでしたね。笑

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―今後の展望

Cybor 村上:今後は、走るホンダコライドンを、子供たちや世界中の人にどう届けていくのかという点が重要ですよね。心情曲線がどんどん高まっていくような設計をしたいと思います。
 
Cybor 佐野:まさにそうですね。オリエンを受けた時に見たCGの中でも、走るホンダコライドンが最も印象に残っているので、その絵が実現できたら絶対に良いものになるという確信があります。
それをどんな場所で、どんなタイミングで実現させるべきなのか考え抜き、多くの人にイベントに来てもらえるよう、熱を高めていくことを目指します。

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Cybor 中橋:日本だけでなく、世界中をワクワクさせるプロジェクトになると思っています。ものづくりを通じてそれを実現していくことの尊さや素晴らしさを感じています。ホンダコライドンを通じて、そのワクワクをどんどん仕掛けていきたいと思っています。

坂本氏:今後、インド・中国の強力な武器を持ったメーカーと戦っていくことを考えた時に、日本でしかできない取り組みをしていく必要があります。今回のポケモン様とのコラボも、まさに日本のメーカーだからこそできる取り組みです。
だからこそ、この案件を通じて、「日本のものづくりは、ここからさらに進化する」ということを伝えていきたいです。そして、日本の子供たちに「将来日本のものづくりの仕事に携わりたい」と思ってもらえるように、夢と希望を与えていきたいです。
 
馬立氏:今回の結果が良かったからこそ、期待も大きくなっていると感じます。実物を見ていただければ分かる通り、とてもリアルで良いものができたので、前回を超える良い発信をしなければなりません。
サイバーエージェントさん、Cyborさんのお力を借りながら、乗り超えていきたいと思っています。そして何より、子供たちが成長した後にも思い出してもらえるような、長く記憶に残るものにしたいです。ゆくゆくは、それがHonda に就職する理由になるような、そんな記憶を残せることが理想です。第2弾もどうぞよろしくお願いします。

 



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記事制作:   加藤 貴子( 株式会社サイバーエージェント  インターネット広告事業本部   広報 )
撮影         :   溝口 晶保                                〃
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