2022/2/16 Wed

CPA改善に加えコンバージョン134%拡大、買取サービス「バイセル」のリスティング広告

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~impとCTRの大幅改善を図り、今後は "量×質" の最大化を目指す~

出張買取をメインとした買取サービス「バイセル」のリスティング広告の効果事例について、株式会社 BuySell Technologiesより石崎氏、石間氏を迎え、当社の広告運用・営業コンサルタントと共に対談を行いました。

石崎 暁介

株式会社BuySell Technologies
マーケティング戦略本部 
メディアマーケティング部 デジタルメディア課 
課長

石間 美有

株式会社BuySell Technologies
マーケティング戦略本部 
メディアマーケティング部 デジタルメディア課

馬場 貴之

株式会社BuySell Technologies
マーケティング戦略本部
メディアマーケティング部/ブランドマネジメント部
部長

宇野 香織

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 第二本部 
シニアコンサルタント

臼井 拓己

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 第二本部
マネージャー

赤羽 雅也

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部
エグゼクティブアカウントプランナー

ー当時のプロモーションの課題感

石崎氏:今われわれが担当しているのが、出張買取をメインとした買取サービス「バイセル」の広告運用です。着物、切手、古銭、毛皮といった様々なお品物をご自宅まで訪問して買取をさせていただいており、取り扱い商材も年々拡大しているサービスです。

石間氏:当時の課題として、リスティング広告において会社の拡大に合わせて継ぎ足しで都度部分最適をしていたのでアカウント構造が整備されてなく、各種分析の粒度や精度に課題があり改善アクションも取りづらい状況にありました。そこで、アカウント構造のあるべき姿の模索、実装、分析、改善アクションなどの精度を高め、運用最適することを期待し、サイバーエージェントさんにお願いしました。

CA宇野:ご相談内容を受け、リスティング領域においてインプレッションとCTRの課題解決のご提案をさせていただきました。
インプレッションに関してはクエリの網羅性においてまだ伸びしろがあり、CTRに関しては様々な部分で改善余地を見受けられたので、それらに対する打ち手のご提案です。

石崎氏:サイバーエージェントさんに決めた要因は、ひと言でいうと提案力です。
複数社さんにてコンペを実施したのですが、サイバーエージェントさんは短期間ですごく深掘りをされて、弊社内で課題視していた箇所を、まさに課題として掘り出していただき、そこに対する打ち手も明確でした。



移管後にコンバージョン134%伸長、CPA85%改善

ーリスティング広告の効果と改善ポイント
CA宇野:2020年11月から移管を行い、2021年1月から9月の期間での昨年対比はコンバージョンが134%まで伸び、CPAも85%まで改善することができています。

成果の要因は、課題でもあったimpとCTRの改善を大きく図ることができたことです。そこまで伸びたのは、移管前比較でCPCを60%ほど下げ、クリックを約2倍まで伸ばせた点が、最も効果に直結していると思います。

impとCTRの改善について、注力したポイントは2点ございます。1点目はimpに影響している点ですが、移管時アカウント構造作成の際に、クエリなどの網羅率が上がるよう初期構築を設計しました。それによってサービスと関連性の高いインプレッションの発生キーワード数を約20倍まで伸ばすことができ、また反応クエリ数も140%伸ばすことができました。

また、初期構築以降も商材関連のクエリに漏れがないか定期的にチェックをし、商材関連クエリの網羅率を出来る限りあげられるよう、対策をしています。


2点目はimp、CTRに影響している点となりますが、初期構築の際に、商材ごとに出来るだけ細かくユニークな広告を設計したことによるCTRの改善に加え、初期構築以降に関しても、移管直後の1年前はまだ比較的新しい広告フォーマットであったレスポンシブ検索広告(RSA)に注力したクリエイティブの検証サイクルを回せたことによる改善が非常に大きいです。

そもそも商材ごとにレスポンシブ広告を設定するのは大変パワーがかかるところですが、そこを初期のみならず1か月に1回全ての差し替えを行い、またアセットの中のどのような訴求がいいのかという検証も月に2回程は実施していました。

これらの時間がかかる作業をスピーディに検証し、常に効果がいいものを出すというアクションをできたところが、imp、CTRの改善にもつながっています。
RSAは現在も注力施策で、直近で見てもまだまだ改善を見せています。今後、GoogleさんもRSA一本化になるというアップデートもあるので、それに合わせて引き続き注力することでさらなる伸びしろがあると考えています。

石間氏:まさかこんなに改善するとは思っていませんでした。私たちのKPIであるお客様からのお申し込みを増やすことができたこともよかったですし、担当としてはどこがよくなっている、課題になっている、など状態を把握しやすくなったことがとても助かりました。
また、改善して終わりではなく引き続き改善を目指して動いてくださっているので、とても心強いです。
 
CA宇野:RSAは手間がかかる広告フォーマットにも関わらず、月に1回全部差し替えをすることや、検証をスピーディに回すことができたのは、バイセルさんのご協力あってこそで、広告の検証方針など即時に決めることができています。

移管当初のRSAのimp比率は20%程ととても低い状態からの始まりだったのですが、直近では評価も上がり現在は70%ぐらいまで比率としても伸びてきています。アカウント全体のインパクトとしてもすごく大きいフォーマットとして注力し引き続き検証させていただいています。それが大きく効果に寄与していると考えています。

石崎氏:この改善幅の数字は本当にビックリですね。肝となるキーワードのアイデア出しや、てにをは の表現の検証もたくさんしてきました。例えば「月末」と「30日まで」はどちらのほうがいいのかなど細かくやってきたので、そのような検証が積み重なり効果として現れてきたのだと思います。

それが先ほどのインプレッションの比率や高い数値のクリックができて、かつ改善も図れたことで、社内全体でみても、オファーサービスの効果がリスティングですごく出ていると評判があがりました。
CA臼井:オファーサービスの効果の良し悪しについて、競合企業のTDを比較していると、「ここのTDはバイセルさんに似てきているのではないか」ということを感じることがあります。明らかに効果の良いTDが出ているということを、他社さんも理解し始めているのではないかと思う瞬間です。

石間氏:TDに関しては、規格外なキーワードにチャレンジし効果を感じていますし、お互いに意見を言い合えて、信頼できる関係だと感じています。RSAの設定においても様々な検証を行い、勝ち筋を見い出すことができています。

CA臼井:リスティング領域のオークション環境はどんどん激化しており、よりクリエイティブをブラッシュアップしていく必要があります。現在弊社で提供しているサービス「極予測TD」を貴社でも導入し、しっかり効果をお出ししてサイバーエージェントの価値をもっとお届けしたく思っています。



アカウントの初期構築と細やかなRSAのブラッシュアップ

ー成果の要因

石崎氏:先ほど宇野さんからお話のあったアカウントの初期構築と、RSAの月々のブラッシュアップが成果の要因かと思います。
最初にあるべき姿、目指すべき姿を両社できちんとすり合わせることができたこと、それを両社協力の上しっかり形にすることができたこと、それらが数字でもはっきり結果につながりました。

CA宇野:競合も激化してきているマーケットですので、マーケット情報をいち早くキャッチし、今ここが厳しいのであれば別のここで補うというスピーディな判断や方針転換などもこまめにコミュニケーションを取っていたことで、随時変更や臨機応変な方針変更など対応ができた点も、効果を落とさずに拡大できた一つの要因だと思っています。

石間氏:通常、代理店さんが面倒でやりたくないと思うようなことをサイバーエージェントさんは積極的に取り組んで下さいます。細かいところまで分析をし、施策の提案から実施までしてくださるので、とても心強いです。

CA臼井:そのあたりは常に意識して全力で行っています。やり尽くしたと思ったら次はさらに新しく分析して、というサイクルを常に回して、毎月の件数を追いかけています。目標が足りないのであれば、達成のために何をするのかしっかり考えて、アウトプットし議論させていただいています。

ー今後の展望

石間氏:お付き合いを通じて、サイバーエージェントさんへの信頼が本当に高いです。引き続き取り組んでいけば問題はないかな、というのが正直なところです。課題としては、シーズナリティや目標件数が厳しい月に、どう戦っていくか。ここを武器として身につけることができれば、余裕を持ってほかの施策も行いながら運用できるのではないかと考えています。

リスティングのほかにディスプレイ運用もしてもらっており、動画やタレントを使ったクリエイティブの作成も始めたのでそのブラッシュアップも含めて、これからどんどん最適化できればと思っています。

石崎氏:マーケティングチームとしては1件でも多くのお問合せを1円でも安く獲得する、ということがKPIとなっておりますが、この目標についてリスティングにおいては今期大幅に達成できたと思っています。目標としていた問合せ件数の達成、CPAの1件あたりの獲得効率も良くしていただいたので大変感謝しています。

一定の問合せ件数を獲ることができたからこそ、今後は質の良化というところで、1件の問合せをいかに価値あるものにしていくかということを、来期は模索していきたく思っています。
CA宇野:この市場自体が年々伸びてきているマーケットですので、この激化された中で更に、どう伸ばしていくのか?というところと、さらにマーケット以上の伸び幅を出し続ける必要があります。引き続き、効果を出してバイセルさんのサービスの拡大がマーケット以上になるように貢献したいと思っています。

そのためには、リスティングに関して業界の中での新しい事例や、勝ち筋などをマーケットから飛びぬけて見い出していく必要があると思います。そのような施策や新しい事例化を目指して一緒に取り組んでいきたいです。

CA臼井:私としては、ディスプレイ広告の拡大です。ここは確実に伸ばすべきポイントだと思っています。やはり検索同樣ディスプレイ広告も効率が良くなって件数が獲れてきておりますが、検索に比べるとまだまだ伸び余地があるプロダクトだと思っています。せっかくクリエイティブに注力しやり取りをしていただいているので、しっかりと効果でお返しするよう努めてまいります。

もう1点は、質の高いお問合せの獲得です。成約率を上げるために、広告からアプローチできることはあると思っており、一番重要視するポイントだと考えます。しっかりと今後も効果を最大化できるような取り組みをしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
馬場氏:コロナ禍で様々な不安がある中にも関わらず、安定性と再現性のあるお仕事ぶりで、おかげさまでこの1年、リスティングの件数を毎月伸ばして下さり本当に助かりました。この1年の取り組みで集客の安定化には大成功しましたので、私としてはより難易度の高い課題解決へ移行していきたいと思っております。

素晴らしいメンバーでチームを組んでいただいてますし、大変ビジネス理解の高いエージェンシーさんだと感じていますので、次の課題に対してもまた一つずつ解決に向けてご一緒できるととても有難いです。

CA赤羽:お取引開始から1年が経ちましたが、日々、相当密にコミュニケーションをさせて頂き誠にありがとうございます。
現在はお問合せ数の最大化を目標に日々向き合っておりますが、今後はお問合せ数を最大化させるとともに、よりバイセル様の売上につながるような動きも取っていきたいと思っております。引き続き貴社ビジネスに貢献できるよう、弊社バイセルチーム一同尽力してまいります。

 






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取材・執筆: 加藤 貴子  (株式会社サイバーエージェント  インターネット広告事業本部  広報)

撮影    : 松本 龍也   (株式会社サイバーエージェント 人事本部 

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mail: honbu_pub@cyberagent.co.jp

 
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