2015/6/8 Mon
リクルートマーケティングパートナーズ社との運用広告の取り組み
「ゼクシィ」や「カーセンサー」、進学情報サービスなどを提供する株式会社リクルートマーケティングパートナーズの運用広告のプロモ―ションを、当社にて長きにわたり担当。
運用パフォーマンスを高め続けるために、どのような施策を考え実行してきたのか。株式会社リクルートマーケティングパートナーズより、執行役員の櫻井氏をお迎えし、本プロモーション担当者と共にインタビュー取材を行いました。
-INTERVIEW-(写真左より)
小倉 真吾
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 営業局 局長
櫻井 康平氏
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ 執行役員
網谷 隆志
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 シニアアカウントプランナー
古川 雄太
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 マネージャー
お客様の目線に合わせて、効果を合わせにいく
お付き合いのきっかけ
櫻井氏:サイバーエージェントさんに弊社のリスティング広告やディスプレイ広告の運用をお任せして、5年ほど経ちます。
リスティング広告は、皆さんご存知の通り、いかに細かく設計し運用を行っていくか?という点が、勝ち筋の1つだと思いますが、実際に広告運用をお任せすると、サイバーエージェントのみなさんの、緻密さと丁寧さ、そしてやり切りっぷりをとても感じます。
特に、運用をご担当頂いている網谷さんとは、この5年間ずっと一緒にやらせていただいていますが、本当に細かい数字でさえも、「なんで掲載順位が下がっているのに、入札単価が上がってるんですか?」「なんで他キーワードの獲得が好調なのに、この効果が下がってるんですか?」というような議論も、都度交わしてきています。
そのきめ細かさゆえに、おかげ様で定めた目標数値を達成し続けることができています。そのきめ細やかさは、この数年の継続的な成長要因だと思っていますし、とても信頼しています。
古川:5年の積み重ねですね。
櫻井氏:当初は、アカウント構造もめちゃくちゃでした。広告もまだまだこれから・・・という状態で、正直、マイナスからのスタートでしたね。
プロモーション施策においては、単発ではなく、ある程度期間を持ち、どれくらい効果が上がってきているのかを振り返ってきました。それらの積み重ねが、サイバーエージェントさんとの信頼関係に繋がっていると思っています。
小倉:5年前、御社が広告運用をアウトソーシングしよう、というタイミングでリクルート社全体において、代理店コンペが多く行われました。
当時のサイバーエージェントというと、どちらかと言うと、「ザ・営業」という印象が強く、運用に強いイメージがなかったんだと思います。
社内インフラもまだ十分には整備されていませんでしたが、お客様のご要望に、我々がしっかりと効果を合わせにいくには、インフラをより充実させる必要がありました。
そしてインフラ周りを整備し、次は、更に数字やデータ分析に強い人材を整えるべく、採用も強化しました。リクルートマーケティングパートナーズさんから教えて頂いたことを体現し、今に至っています。
御社の方々に教えて頂くことが多く、我々もそこにしっかりと目線を合わせ、お客様の成果を出し続けるための体制を整え、臨んでいます。
代理店×クライアントの関係ではなく、パートナー
櫻井氏:今のお話は、アウトプットの「質」の部分だと思うのですが、アウトプットを、「質×量」だとした時に、まずしっかりと「量」の部分で、徹底的に施策をやり尽くしたいと思っています。
ホームランを狙いに行くというよりは、ヒットでもいいから、まずはバットを振るんだという意気込みで、大量のアウトプットを作りに行った結果、きちんとそれが質に転換され、結果アウトプットがとてもいいものになっていったという印象です。
網谷:当時の施策の量は、本当にすごかったですね。
当時、もの凄く時間がかかっていたようなことが、先ほど小倉が述べたように、社内インフラが整備され、今はそこに時間をとられるようなことがありません。より、質を高めることにパワーを割ける組織体制に整っています。
しかし、当時のような経験があったからこそ、今の良い循環に活きているのかとも感じますね。
小倉:施策の量というと、何度か、御社からお題を頂き、プロモーション施策の『打ち手』を、ゼロベースから全て、仮説で出しきる作業を行いました。まさに『施策の100本ノック』ですね。
SEM領域ではないかもしれないものも、1つの可能性として考え、一度全て出しきりました。例えば、UI改善の箇所までも。そういった部分まで課題共有が出来ることで、パートナーシップを感じましたし、やるべき箇所の幅も格段に広がりましたね。
古川:そして、出した施策のうち、実行すべき施策の優先順位付けを行い、また、それらはサイバーエージェントで現実的に実行できる施策なのか否か、全てをリストに分ける作業を行いました。
実現が難しそうな施策に対しては、「どうやったら実現できるのか?」という議論を交わし、そして今の成果に至っている部分もあります。
当時は、SEM含め運用系のメディアを実行していくなかで、誰もまだ正解を見出していませんでした。網谷はまさに、そういった『打ち手』を考え、実行していった当事者ですが、当初は厳しい局面が多々あったのではと思います。
網谷:打ち手を出すことがつらかったのではなく、打ち手を実行に移す際に、当時はインフラが整っていなかったため全て手作業だったことが大変でしたね(笑)。
櫻井氏:そうですよね、そこが一番大変だったと思います。
それらのプロセスを通して、発注側と受託側、という関係性ではなく、協働者としてパートナーシップを組み、信頼関係を強固なものにしてきていると感じています。
お客様のご要望にYesマンにならない
運用担当者の網谷が、効果を出すために意識していること
網谷:お客様にご要望頂いたことを、全て「Yes」としてそのまま受けるのではなく、コンサルタントとして、適切な意見をきちんとお返しするということをとても意識しています。
御社からお題を頂き、『施策の100本ノック』のようなことを数多く行ってきている経験から、「一体、何の施策が本当に効果があって、また何が有効ではないのか?」ということをまず、一度自分で考え、判断した上でお戻ししています。
古川:そういう意識はとても感じますね。
網谷:例えば「カーセンサー」の案件では、効果がある程度見えてくるまでに、結構な時間を要しました。当時は、「どんな施策でも挑戦してみよう」というフェーズで試行錯誤していましたが、それが今、芽となり、方法論のようなものが分かってきている状況です。
現在では「ゼクシィ」などもお任せ頂いていますが、過去の積み重ねによって、本件でもすぐに良い効果を見出すことができています。
それこそが、この5年間に渡り、御社と一緒に築いてきた最大の成果ではないでしょうか。
小倉:広告施策というものは、結局はやってみないと分からない世界だと思っています。それを、お客様にとってリスクのない形で、いかになるべく多くの施策をトライアルでき、スピード感をもって振り返ることができるか。それは、互いに協力体制を持ち同じ方向を向いているから、出せる結果だとも思います。
5年間の積み重ねによる、CPA大幅改善!
プロモーションの効果
櫻井氏:5年前から網谷さんに、我々のサービスの広告運用を担当いただき、しっかりと効果を出して頂いています。あるサービスのCPAで言うと、3分の1くらいになっていますね。
古川:配信ボリュームを上げてもなお、CPAは3分の1を保つことが出来ていますが、そこまで効果が改善しているサービスは珍しいです。
櫻井氏:ここまでの効果が出るのに、『施策の100本ノック』など含め、厳しい局面を一緒に乗り越えましたからね。今までの積み重ねが、現在の成果にしっかりと結びついています。
古川:このような成果を生みだせているのも、御社と一緒に試行錯誤してきたからこそだと感じています。お互いがお互いのやるべきことを補完しつつ一緒に進めているイメージです。CPAの大幅改善においても、大きなホームランの一択ではなくて、幾つもの施策を積み重ねてきた結果です。
櫻井氏:フルマラソンのように長いレースを、一緒にジリジリと42.195キロ走りきりました!というような感覚ですね。まだまだ走っている最中ですが(笑)。
なので、プロセスも一緒に喜びあえることが出来ていますし、とても健全な効果改善ができていると感じています。
小倉:他のアカウントを見ても、いきなりの急激な効果改善というものは基本的には在り得ないと思っています。
担当者が打ち手を考え続け、常に施策を実行し続けないと、効果を改善することは難しいのですが、今回の件は、それらを体現できた一つの事例だと感じます。
櫻井氏:プロモーションを成功させる上で、企業側が、『戦術』レベルで代理店側に情報共有をしても、上手くいかないと思っています。
戦略の土台になっている『思想』のレベルでパートナーに共有することが大事だからです。
例えば、カスタマーのインタビューに同行し、カスタマーを実際の目で見て、この事業のありたい姿というのはどういうものか?というところまで、一緒にブレストを重ねた時間が、思想の共有化だと思っています。
思想の共有化から、戦略・戦術に落としこんでいくまでの一連の流れを、一緒に築いていったことが、我々のプロモーションが成功している重要なエッセンスの一つだと考えています。
世界一、運用でパフォーマンスを出せる代理店を目指す
今後、サイバーエージェントに期待することは?
櫻井氏:今後も変わらず、一緒にチャレンジし続けましょう!と思っています。
広告商品は日々変わっていくものですし、チャレンジすることや自己変革を怠った瞬間に、流れの速いこのマーケットにすぐに取り残されてしまいます。
そんな中で一歩先を進み続けるためには、現状に満足せずに、肩を組んで走り続けるということが必要だと思っています。ですので、今後も変わらずに一緒にチャレンジしましょう!
小倉:我々は、『世界一、運用でパフォーマンスを出せる代理店』を目指しており、今成功している打ち手が、明日にはもう通用しないという前提で、打ち手を考え続けています。
自分自身には、目の前の施策をある意味疑いながら、クライアント様には、しっかりとご満足いただけるよう、考えながら動ける体制と、チャレンジを併せ持って、今後もお力添えさせていただきたく思っています。
古川:私はいま集客をメインに担当させて頂いているのですが、ネットという分野で言うと、集客に限らず幅をきかせて、様々なところでパートナーシップを組み、多様な取組みをもっとしていきたいです。
小倉:具体的には、『データ』をいかに活用していくかが肝になってくると思っています。今後、『集客』と『CRM』が融合していくと思っているので、その領域を我々が、より深くチャレンジしていかなくてはならないと理解しています。
網谷:「広告がこれからどうなっていくのか?」という、未来が分からない世界に対して、「何が正解なのか?」ということを、お互いに議論し合えるような関係性で、一緒にパートナーシップを組んでいけたら、きちんと良い結果が残せるのではないかと思っています。
-プロフィール-
櫻井 康平氏
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ 執行役員
2006年に株式会社リクルートへ新卒入社。カーセンサーにて、集客・商品企画などを担当し、2013年より新設されたNET横断組織へ。
現在は、ゼクシィ・カーセンサー・リクナビ進学のオンラインプロモーション・マスプロモーション・UXデザイン等を担当。
2015年4月より現職。
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取材・執筆 :加藤 貴子 (株式会社サイバーエージェント 全社広報室 インターネット広告事業本部 広報)
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