2015/9/1 Tue

Yahoo! JAPANのインフィード広告とは!?

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ヤフーに聞く!Yahoo! JAPANのインフィード広告で成果を出す方法

矢吹 泰教 氏

ヤフー株式会社 マーケティングソリューションカンパニー ディスプレイ広告ユニット Yahoo! ディスプレイアドネットワーク サービスマネージャー

田上 敬祐

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィード戦略局 局長

安藤 達也

株式会社サイバーエージェント クリエイティブ・ソリューション局 局長/プランナー

大塚 一平

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィード戦略局 マネージャー

小泉 朋子

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 インフィード戦略局 マネージャー

ヤフーは5月、スマートフォン版Yahoo! JAPANとアプリのトップページの大幅リニューアルを実施。Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の新たなメニューとしてインフィード広告をリリースしました。
その販売に力を入れ、すでに複数の企業で実績を出している当社社員と、ヤフーでYDNのサービス責任者を務める矢吹泰教氏をゲストに迎え、インフィード広告で成果をあげるための方法についてインタビューを行いました。

AdverTimes(アドタイ)掲載記事はこちら

インフィード広告で新規顧客が獲得できる

――日本でもっともPVを集めてきたと言っても過言ではないYahoo! JAPAN。そのスマートフォン版とアプリのトップページで、インフィード広告を採用した理由を教えてください。

矢吹氏:今回のスマートフォン版Yahoo! JAPANとアプリのリニューアルのポイントは、スマートフォンユーザーが最も多用する“画面をスクロールする” というアクションに最適化させるためにトップページを「タイムライン型」に変更したことです。
そのタイムライン上に広告をどう表示させていくかを考えるなかで、ユーザーの体験に一番フィットする広告としてインフィード型に行き着きました。
ユーザーへの定性調査でも、インフィード広告にポジティブな反応をもらっています。

CA田上:従来のスマートフォン版Yahoo! JAPANにおけるバナー出稿可能な広告枠は2枠のみでした。リニューアルの話をお聞きした時は、面の数が増えることで、出稿する広告主の業種や使い方のバリエーションが広がるという期待を抱いたことを覚えています。

――従来のスマートフォン版Yahoo! JAPANの広告とは、どこが違うのでしょうか。

矢吹氏:効果の面で、一番分かりやすい違いが出ています。インフィード広告を従来の広告枠※1と比較したときに、速報値でコンバージョン(CV)率が約1.2倍※2、クリックスルー率(CTR)が約2倍※3になったという事例が出てきています。
ディスプレイ広告全般に言えることですが、「バナーブラインドネス」という、広告が可視領域に入っても視認しない層が一定数いるなかで、インフィード型はユーザーに認知されやすいのが特徴です。

CA大塚:これまで広告をクリックしなかったユーザーに、しっかりとリーチできていることを実感しています。顧客獲得を重視しているクライアント様から、インフィード広告によって新規顧客が獲れるようになったとお声を頂戴しています。
正直なところ、従来のスマートフォン版Yahoo! JAPANのトップページの広告では、獲得目標単価の低い広告主が、CPAを抑えながら顧客を獲得することは、なかなか難しい状況でした。
インフィード広告によって広告枠が増えたことで、ECやスマートフォンサービスなど幅広い広告主が、新規顧客獲得のために、予算に合わせて出稿できるようになったと思います。
※1
スマートフォン版Yahoo! JAPAN旧トップページのYDN掲載枠([特別]トップパネル / [特別]トップバナー / トップ面に掲載のテキスト広告)
※2
出典:Yahoo! JAPAN自社調査(2015年3月25日~4月7日 / 2015年5月21日~6月3日の2期間)
データ抽出条件:「インフィード広告」及び「旧トップページのYDN広告」の両方にて上記対象期間にコンバージョンが発生しているアカウントに限定した、ウェブのみのコンバージョン実績(アプリのデータは含まない)
※3
出典:Yahoo! JAPAN自社調査(2015年3月25日~3月31日 / 2015年5月21日~5月27日の2期間)
データ抽出条件:「インフィード広告」及び「旧トップページのYDN広告」の上記対象期間のウェブのみのクリック実績(アプリのデータは含まない)

――CPAを抑えながら、新規顧客が獲得できるのは、広告主にとって大きなメリットですね。さらに成果につなげていくために、運用面でのアドバイスはありますか?

CA小泉: YDNでは自社サイトに訪問した顧客にターゲティングした「サイトリターゲティング」を使用するクライアント様が多いのですが、今回のインフィード広告によって広告在庫が増えたことで、サイトリターゲティング以外での配信(自社サイトに訪問していない不特定多数の潜在層への広告配信)も効率もよくコンバージョンにつなげられています。
リターゲティング配信とサイトリターゲティング以外の配信をどう複合的に活用するかということが、今後のポイントになっていくのではないでしょうか。

矢吹氏:サイトリターゲティングだけで運用して、獲得数が増えずに困っている広告主は多いですよね。インフィード広告は従来とは別の商品と言っても、ベースはYDN。インフィード広告においても、リターゲティングのみではなく、YDNが提供する多彩なターゲティング機能を的確に組み合わせて運用をするということは非常に重要だと思います。

CA田上:私たちはYahoo! JAPANのインフィード広告を「YDNの特性を持ったインフィード広告」という理解をしています。アカウントの構造の組み方やターゲティングのセグメント、入札の方法など、これまで培ってきたYDNの運用ノウハウを十分に活かしながら、そこにインフィードならではの要素を加えていきたいですね。

インフィード広告で成果を出すためのクリエイティブ

――「インフィード広告ならではの要素」というのは、クリエイティブ面が大きいですか?

矢吹氏:そうだと思います。インフィード広告のクリエイティブでは、まずはコンテンツにフィットさせることが重要になります。
記事についても同じことが言えるのですが、同じコンテンツが何度も表示されてはクリックされません。インフィード広告も同様で、ユーザーが取得したいと思うフレッシュな情報をどうローテーションで届けるかが重要になるのではないでしょうか。

CA安藤:リアルタイム性が重要ということですね。曜日や季節、時事性を盛り込み、ユーザーが関心を持つ表現で届けることが必要だと認識しています。
私は、インフィード広告で成果を出すためのクリエイティブのポイントとして3つの要素があると思っています。

1つ目は、「プランニング」。初期構造やアカウントの設計で、どこまでOne to Oneに近づけられ、効果が最大化できるかということです。また、どういう量、頻度で出稿すれば最も効果的で、かつそれを適正に評価できるのかという設計も大事だと思います。
2つ目が「クリエーション」。レイアウトの組み方やデザインなどこれまでのYDNのナレッジを活かしつつ、コピーや写真だけでなく、ランディングページ(LP)側も含めた構成が重要です。
3つ目は、「オペレーション」。設計し、制作したものが確実に実行され続ける仕組みを用意する必要があると考えています。
インフィード広告はクリエイティブが重要なメディアなので、ヤフーさんと連携を図りながら、この3つの要素において世界一の状態を実現し、こうすれば勝てるというルールを創っていきたいですね。

――インフィード広告から誘導するLPも、従来と変える必要があるのですね。

CA安藤:ケースバイケースですが、最適化すべきだと考えています。インフィード広告の表現によっては、通常のLPに誘導した方がいい場合もありますが、インフィード広告をノンリターゲティングで配信する場合は、新規が流入してくることが予測されます。
そのときは、「いま何々がトレンドになっているよ」「こんな最新情報やテクニックを知っていますか?」といったライトでキャッチーな情報提供をすることで反応が良くなります。
いま注力をしているインフィード広告も非常に良い実績が出ており、専用LPを導入して、CV率が先月比で300%アップしたという事例もあります。
獲得数を増大したい広告主はまずインフィード広告にチャレンジして、バナー、LPともに勝てるパターンを早く見つけることが重要だと思います。

――これまでのYDNの知見と、インフィード広告ならではのノウハウを組みわせることで、成果が上がるのですね。最後に、両社の今後の展開について教えてください。

矢吹氏:従来のYDNと比べても、いい効果が出ています。ただ、クライアントの中にはこれまでの広告とは運用方法が違うため、悩まれている方もいると思います。広告会社の皆様と一緒にインフィード広告を啓蒙したり、事例をつくったりして、より多くの企業に活用してもらいたいですね。

CA田上:ありがとうございます。インフィード広告は5月に始まったばかりですので、我々もヤフーさんと強力に連携しながら一緒に事例をつくり、その成果をいち早くクライアント様にお返していきたいと考えています。



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