健康をテーマに数多くの製品を展開する大塚製薬株式会社は、長年にわたり熱中症対策に取り組んできました。同社が着目したのが、気象や地域、時間などの外部情報と柔軟に連動できる、セブン‐イレブンのリテールメディア。その特性を活かして、環境省が毎日2回発令する「熱中症警戒アラート」に呼応して、水分補給などを啓発する広告施策を実施しました。
生活者にとって真に価値ある情報を届けるために必要なことや、越えるべき課題は何か。
広告主である大塚製薬より渡辺氏、森氏、またセブン‐イレブン・ジャパンのリテールメディア推進部および、セブン-イレブン・ジャパン・電通・サイバーエージェントの合弁会社であるセブン‐イレブン・アドコネクトに所属する大石氏、堀川氏を迎え、当社 アカウントプランナーの川邊、川北とともに対談を行いました。
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渡辺 友輔 氏
大塚製薬株式会社
ニュートラシューティカルズ事業グループ 営業本部 広域営業部 部長 -
森 亮祐 氏
大塚製薬株式会社
ニュートラシューティカルズ事業グループ 営業本部 広域営業部 CVSユニットリーダー -
大石 健司 氏
株式会社セブン ‐ イレブン・ジャパン
新規事業推進室 リテールメディア推進部 総括マネジャー 兼
株式会社セブン‐イレブン・アドコネクト
事業推進本部 本部長 -
堀川 航平 氏
株式会社セブン ‐ イレブン・ジャパン
新規事業推進室 リテールメディア推進部 兼
株式会社セブン ‐ イレブン・アドコネクト
事業推進本部 セールスグロース部 担当 -
川邊 りら
株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 セブン ‐ イレブン広告局 局長 -
川北 隼士
株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 セブン ‐ イレブン広告局 営業マネージャー
『熱中症警戒アラート有無』×『都道府県』×『時間帯』でコンテンツを切り替え、広告を「自分ごと化」
渡辺氏:私は大塚製薬で広域営業部の部長をしております。大塚製薬は「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」という企業理念のもと、医薬品の開発と共に、科学的根拠に基づき日々の健康維持・増進に貢献する製品の開発を行っています。皆さんご存知のポカリスエットも、そうした見地から開発された製品の一つです。また、研究開発で得た知見やエビデンスを生かして、自治体や企業、学校などの組織・団体と連携しながら健康情報を提供しています。
なかでも熱中症対策は30年以上にわたって、スポーツや学校、暑熱環境下の職場など、幅広いシーンや年代の方々を対象に、水分・電解質補給の重要性を伝える啓発活動を実施してきました。
森氏:私は大塚製薬の広域営業部で、コンビニエンスストアを展開する企業様を担当する部門の責任者を務めています。熱中症対策では、47都道府県を筆頭に全国800以上の自治体のみなさまと健康に関する包括的な連携協定を締結しています。2023年には、環境省として初となる熱中症対策推進に関する連携協定も締結しました。
こうした協定を全国各地で実地展開する上で、コンビニエンスストアの存在は欠くことができません。そこで今回、セブン‐イレブン・ジャパン様と協働させていただく運びとなりました。
CA川邊:私はサイバーエージェントで、セブン‐イレブン向けの広告事業を担当するセブン‐イレブン広告局の局長をしています。大塚製薬様のお話を伺って、セブン‐イレブン様の店舗サイネージのスペックを最大限に活用すれば、来店者様に対して熱中症対策をより「自分ごと化」することができると考えました。
CA川北:私はセブン‐イレブン広告局で営業マネージャーを務めるとともに、当施策を担当しています。熱中症対策では、都度変わる外部環境下でリアルタイムな情報を届け、対策行動を促すことが重要です。
早朝や深夜など時間帯を問わず来店者が訪れるコンビニエンスストアの店舗内で、鮮度の高い情報を届け続ける手法が有効だと考えました。そこで、環境省が毎日発表している「熱中症警戒アラート」との連動に加えて、『各都道府県』×『時間帯』で配信コンテンツを出し分けるサイネージ広告の配信を提案しました。
大石氏:私はセブン‐イレブン・ジャパンのリテールメディア推進部の総括マネジャーならびにセブン‐イレブン・アドコネクトで、事業推進本部 本部長を務めています。地域や外部環境ごとの広告出し分けは、サイネージの仕様上は可能だったものの、運営などの体制は整っていない、“絵に描いた餅”の状態でした。トラブルなく配信できるのか少し心配だったのですが、広告運用の実務もカバーしていただけるとご提案いただいたことで、まずは挑戦してみよう!という決断に至りました。
堀川氏:私も大石同様、事業推進本部にてセールスグロース部に所属しております。通常、1つのキャンペーンで流す動画広告は1〜2本程度ですが、本施策ではとにかく大量のクリエイティブが必要になります。それでも、柔軟な広告配信が実現できるセブン‐イレブン店舗のサイネージを活用すれば熱中症対策に大きく貢献できる。その社会的な意義は大きいと考えていました。
2023年の試験運用から3年で体制を構築し、社会への貢献と売上向上を同時に実現
森氏:初めて施策に挑戦したのは2023年、京都府に地域を絞って、セブン‐イレブンのアプリバナー施策を試験的にスタートしました。そこから徐々にエリアを広げていったのですが、47都道府県をはじめ各自治体のみなさまと調整を繰り返すという点が大変でした。
ルールも体制もゼロから立ち上げていく中で、サイバーエージェントのみなさんに要望を真摯に受け止め続けていただいたことが印象的です。スピード感をもって一つずつ壁を乗り越えて、一緒に成し遂げたという感覚が強くあります。
堀川氏:クリエイティブ制作でも力強くサポートしてもらいました。店舗サイネージだけを見ても、通常は1~2本のみのところ本施策では32本の動画を制作・配信しています。それでも、大量のクリエイティブを短期かつ迅速に納品していただいたことで、社内の確認もスムーズに実施できました。
CA川北:実現には数多くの困難がありましたが、特に広告配信オペレーションの構築が大変でした。熱中症警戒アラートは毎日、都道府県ごとに発令されます。いかに素早くかつ正確に各所と連携できるか、試行錯誤を重ねました。弊社は、セブン‐イレブン・ジャパン サイネージ専任のオペレーション部隊を設置しているので、配信前から配信中まで細かくすり合わせながら配信を運用するようになりました。
森氏:実際に各エリアの複数店舗へ足を運んだのですが、ご当地に特化した熱中症啓発の動画が流れているので、より親近感をもっていただけていたように感じました。アラートに連動した『地域』×『時間帯』という施策が奏功したと捉えています。
さらに、サイネージを放映した店舗は、その他の店舗と比較して関連商品の売上が速報値で112%と伸長していました。お客様に手にとっていただくというアクションまで成果が繋がっていたということが素晴らしいですね。
大石氏:広告における熱中症対策は「暑いので冷たい飲料をどうぞ」というメッセージ施策にとどまりがちです。今回はリアルタイムで暑い時に、本当に必要な冷たい飲料をお勧めできるという点が画期的だったと感じています。
堀川氏:社内外からも大きな反響が寄せられました。社内からは、社会課題に向き合う姿勢やコンビニエンスストアの存在意義を伝えられる内容であったという評価を受けています。また加盟店様からは「昨今注目される課題に対し、自治体と連携できている点が良い」「自治体との取り組みがあることで、暑さ対策を切り口とした情報発信や地域住民への啓発活動を進めやすい」といったお声をいただきました。
加えて行政のみなさまからも「サイネージは音と映像で効果的に熱中症の注意喚起ができ、アラートに応じた表示変更ができる点が素晴らしい」と好評であったと聞いています。
大石氏:社会インフラとしても認知されるコンビニエンスストアが、果たすべき役割をしっかり担うことができました。大塚製薬様、そしてサイバーエージェント様のみなさんに、心から感謝しています。
生活者にとって本当に価値ある情報を届けるために、私たちができること
CA川邊:今回は熱中症アラートとの連動でしたが、他にも気温や天気などあらゆる外部指標との連動が可能です。冬の時期に気温が低くなったらホット飲料を訴求するといった、購買行動に直結する情報提供も実現できればと思っています。
堀川氏:例えば大塚製薬様の「カロリーメイト」は受験生の強い味方としても有名です。受験シーズンに受験生が多く利用するエリアの店舗で情報を届けるといった可能性もありそうですね。今回の施策と条件が異なるので、試行錯誤は必要だと思いますが。
森氏:試行錯誤という意味で、サイバーエージェントのみなさんは本当に頼りになる存在です。こちらの要望を親身になって聞き、少しでも良い施策へと昇華する“熱量”が印象的でした。
47都道府県での大規模な取り組みでも、細かな調整や想定外の状況に対して迅速かつ丁寧に対応いただき、また期間中も一緒に複数の店舗へ直接視察に赴くなど、その行動力に驚いています。きっと新しい施策でも十二分に伴走していただけるのではないかと期待しています。
渡辺氏:私たちは、単に販促やブランド認知の向上を図るだけではなく、大塚製薬とセブン‐イレブン様がそれぞれの強みや価値を融合させることで、生活者やお客様の暮らしをより豊かにし、互いの企業価値を高めていきたい。その実現を支えるプラットフォームが、セブン‐イレブン様の店頭デジタルサイネージをはじめとしたリテールメディアだと考えています。
今後もサイバーエージェントのみなさんには、生活者のみなさまに対して両社の取り組みや価値を分かりやすく届けるコミュニケーション設計や、多様なメディア・データの活用を通じた施策をさらに発展させていただくことを期待しています。
大石氏:私たちセブン‐イレブンは、今後も広告主様に効果を実感いただける広告配信を強化していきます。今回の施策を礎にして、今後もサイバーエージェント様とともに柔軟な配信システムを使った視聴価値の高い配信手法を開発していきます。
セブン-イレブンのサイネージだからこそ実現できる手法で、広告主のみなさまにより大きな効果をお返ししたいと考えています。
CA川邊:今回の取り組みを通じて、広告が単なる購買行動を促す手段にとどまらないということを強く感じました。人の健康に資するという大塚製薬様の使命や、地域の利用者に欠かせない社会インフラたるセブン‐イレブン様の在り方の実現をお手伝いした経験を通じて、もっと企業のみなさまの理想を実現したいという気持ちを強くしました。
そのためにも、セブン‐イレブン・ジャパン様およびセブン‐イレブン・アドコネクトの強みである顧客接点数や店舗数のアセットを活かしながら、リテールメディアを通じた四方良しの取り組みを、関係する皆さんと一緒に生み出し続けたいと思っています。本日はありがとうございました!
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記事制作: 加藤 貴子( 株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 広報 )
撮影 : 知念 勲 〃
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