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単品通販業界におけるデジタルマーケティングの現状とこれから:1

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単品通販業界におけるデジタルマーケティングの現状とこれから:1

稲益 仁

株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 エグゼクティブコンサルタント

稲益 仁

2006年サイバーエージェントへ中途入社。 アカウントプランナーとして入社当時より単品通販企業のみに担当を絞り、ダイレクトマーケティングのノウハウを独学で学ぶ。 2014年ダイレクトマーケティング局を立ち上げ、全国の単品通販企業のマーケティングに関わり、津々浦々、各地を飛び回る毎日を続けている。 座右の銘は、「No,Responce.No,Life.」

ダイレクトマーケティング局の稲益です。
当社のダイレクトマーケティング局では、健康食品・化粧品などを主とした単品通販業界に専門特化し、コンサルティングから企画やクリエイティブ、各種分析等、お客様へ提供しています。
本コラムでは、私が今まで全国の単品通販企業を訪問し、リアルに感じた単品通販企業の現状と、これからのマーケティングについて連載をしていきます。

第1回目の今回は、現状整理として単品通販業界を取り巻く市場環境についてまとめてみます。

■市場規模と推移について

1.健康食品市場の推移
伸びは鈍化しているものの、ニーズは引き続き堅調。
今後、更に高齢化が進むにつれ市場の拡大が期待できる。

2.化粧品通販市場の推移
通販チャネルのみが唯一、成長が続いており、化粧品各社にとって通販は外せなくなってきている。
総市場は微減。通販は今後も高い成長が見込める。

(まとめ)
引き続き、健康食品通販・化粧品通販ともに市場は拡大していく。

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■競争環境について

1.健康食品
JADMA登録制サプリメントへの登録数は、2011年度→2012年度対比で175%増と大幅に伸長。

2.化粧品
化粧品においても、富士フイルムを筆頭にサントリーホールディングスや第一三共ヘルスケア、味の素、江崎グリコなど異業種の大手メーカーが続々と参入。

(まとめ)
大手メーカーによる新規参入が相次いでおり、競争環境は激化している。

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■広告業界の環境変化について

1.日本の広告費推移
4マス全てが減少傾向にある中、引き続きインターネット広告は堅調に成長しており、マスからインターネットへの広告費シフトが進んでいる。

2.デジタルメディアは運用型広告へシフト
デジタルメディアにおける広告費の割合は、今後更に“運用型広告”へシフトしていくため、入札競争が激化。落札される平均単価(CPC)は更に上昇していく。

3.実際にクリック単価は上昇傾向にある
少しデータが古いですが以前調べたデータによると、2012年-2013年の1年間において、ある通販企業の主要キーワードにおいて、平均100-150円ほどクリック単価は上昇している。

(まとめ)
広告費はインターネットにシフトし、運用型広告へと予算が集中しているため、業界全体のクリック単価は上昇傾向にある。

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データを元に現在の単品通販業界を取り巻く環境を整理してみました。
まとめると、

1.市場
引き続き健康食品通販・化粧品通販ともに市場は拡大していく。

2.競合
大手メーカーによる新規参入が相次いでおり、競争環境は激化している。

3.広告の環境
広告費はインターネットにシフトし、運用型広告へと予算が集中しているため、業界全体のクリック単価は上昇傾向にある。

結果として、クリック単価の上昇と共に、1件あたりの獲得コストは上昇しており、私が入社した当時(2006年)のようなブルーオーシャンではなくなってきています。

レッドオーシャン化しつつある単品通販業界の現状において、利益を保ちつつ、“勝ち組”になる為に、今後、どのようなマーケティングをしていくべきかを次回以降、連載していきます。

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