2023/9/14 Thu
サイバーエージェントが東京藝術大学 佐藤雅彦名誉教授と共に、企画提案に特化した専門組織「すみっこ企画室」を設立
株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋、東証プライム市場:証券コード4751)はインターネット広告事業において、東京藝術大学 佐藤雅彦名誉教授と共に、広告主や社会の課題に対する企画提案に特化した専門組織「すみっこ企画室」を設立したことをお知らせいたします。
メディアの多様化が進む昨今、当社は、メディア毎に異なる広告のアルゴリズムを踏まえた、ユーザーに受け入れられる広告表現の開発が重要であると考えています。2018年に行った「脳科学を活用した新しい表現手法の開発と研究」(※1)をはじめ、2021年からは”YouTubeにおける表現の「ルール」の模索と構築” をテーマとして、「6秒広告研究会」と「YouTubeチャンネル研究会」の2つの共同研究(※2)を行うなど、佐藤雅彦教授らと共に新たな広告表現を追求するさまざまな取り組みを行ってまいりました。
このたび、インターネット広告事業のクリエイティブ組織に設立する「すみっこ企画室」は、YouTube広告における表現の「ルール」を模索しその体系化を目指す「6秒広告研究会」の発展的な取り組みとして誕生しました。本組織では、佐藤雅彦教授がクリエイティブ・ディレクターに就任し、「6秒広告研究会」に参加していた当社のプランナー、プロデューサー、およびデザインスタジオ「CANOPUS」の平瀬謙太朗氏が所属します。
「すみっこ企画室」では、主に「Idea for Client(対 広告主)」と「Idea for Society(対 社会)」という2つの活動に取り組みます。「Idea for Client」では、実際に企業が抱える悩みや課題をもとに具体的な広告の企画提案などを行い、「Idea for Society」において、顕在化されていないような社会における様々な問題(5つの不安:不満・不平・不安・不幸・不審)などをテーマとし、これらに挑む企画提案を行います。
世の中でまだ気付かれていないテーマ、忘れ去られている問題にもフォーカスし、通常の広告案件における企画提案とは異なる、独自視点で発想する”第3の案” に特化する組織であることから「すみっこ企画室」と命名いたしました。社会、企業に対する本組織ならではの視点・提案により、未だ見ぬ新しい表現を実現することを目指します。
今後もサイバーエージェントは、広告主企業のみなさまのマーケティング効果最大化に寄与すると共に、従来の慣習や常識にとらわれず、インターネット広告の領域で新しい価値を創造するサービスやマーケティング手法の開発を積極的に行ってまいります。
※1 2018年実施、広告クリエイティブ領域において佐藤雅彦教授と、表現の共同研究を開始。
脳科学の知見に基づく、人間に潜んでいる認知能力を発現させうる表現の研究と開発
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=21940
※2 2021年実施、佐藤雅彦名誉教授とYouTubeにおける表現の共同研究を開始。
YouTubeにおける表現の「ルール」 をテーマとした 「広告」 と 「コンテンツ」 2つの研究会を発足
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=26732
「すみっこ企画室」
■所属メンバー
・佐藤 雅彦
・平瀬 謙太朗(CANOPUS)
・渡辺 周平(サイバーエージェント)
・二宮 功太(サイバーエージェント)
・重松 賢司(サイバーエージェント)
・加藤 千典(サイバーエージェント)
・桑原 誠尚(サイバーエージェント)
・中野 達也(サイバーエージェント)
・洞ノ上 茉亜子(サイバーエージェント)
佐藤雅彦氏 コメント
新しい答えは、すみっこで生まれる。
世の中のほとんどのことは、真ん中で論議され、決定され、進んでいく。
政治でも会社でも本流が幅をきかす。
それは確かだろうし、世の中を動かしていくやり方でもある。
でも、その時、新しく決まったことは真に新しいことだろうか。
次の時代を劇的に創っていくものになっているだろうか。
次の事実を思い出してほしい。
例えば、スティーブジョブズは、ガレージで最初のマイコンを組み立てた。
例えば、安藤百福は、庭の片隅にあった小屋でカップヌードルを発明した。
彼らは、極端に「すみっこ」にいた。決して業界の真ん中にいたわけではない。だからこそ、ノーマークで自由になれた。新しいステージを構想し、「すみっこ」で悶々と、しかも喜々としていた。
例えば、トリニトロンやウォークマンを世に送ったかつてのソニーは次のような考え方を持っていた。「まだ世の中にないものなんだから、消費者に聞いて調査をしても答えは出てこない」
この時、ソニーは意識的には「すみっこ」の企業だった。
新しい答えを求めて、ここに小さな企画室を作りました。「サイバーエージェント すみっこ企画室」と言います。「すみっこ」から世の中の問題を考えます。「すみっこ」で、次の世の中のこと、具体的に考えて行きます。
行き場のない案件、待っています。「すみっこ企画室」に投げかけてみてください。
——— 新しい答えは、すみっこで生まれる。 佐藤雅彦
佐藤 雅彦
東京藝術大学 名誉教授
1954年 静岡県生まれ。東京大学教育学部卒業。
1999年より慶応義塾大学環境情報学部 教授。
2006年より東京藝術大学大学院 映像研究科 教授。
2021年より東京藝術大学 名誉教授。
専門は、教育方法と表現方法。「どうしたら、それが伝わるか」をテーマに、映像・アニメーション・歌・グラフィックデザインにおける新しい表現手法を開発。脳科学の知見を基とした表現の研究など、分野を超えた活動を行っている。
主な作品として、書籍:『佐藤雅彦全仕事』(マドラ出版)、『経済ってそういうことだったのか会議』(共著・日本経済新聞社)、『日常にひそむ数理曲線』(ベネッセ教育研究開発センター・小学館)、『考えの整頓』(暮しの手帖社)、『新しい分かり方』(中央公論新社)、『もぐらバス』(偕成社)、ピタゴラ装置DVD-book(小学館)、『解きたくなる数学』(岩波書店)。
プレイステーションソフト:『I.Q』(sony computer entertainment)。
作詞:『だんご3兄弟』、『カローラ2に乗って(歌・小沢健二)』。
TV番組:『ピタゴラスイッチ』、『考えるカラス』、『2355/0655』、『テキシコ−』。
インスタレーション展示作品:『計算の庭』、『指紋の池』。
展覧会ディレクション:『”これも自分と認めざるをえない”展』、『my first me (ミラノサローネ2018)など。
主な受賞歴として、朝日広告賞最高賞、ADC 賞グランプリ、ACC グランプリ、1991年クリエーター・オブ・ザ・イヤー、毎日デザイン賞、日本レコード大賞特別賞、日本賞総務大臣賞、ニューヨーク ADC 賞金賞、文化庁メディア芸術祭優秀賞、日本数学会賞出版賞、D&AD賞、平成23年度芸術選奨、平成25年度紫綬褒章、2014・2018年度カンヌ国際映画祭短編部門正式招待上映、2020年読売広告賞最高賞、文化庁メディア芸術祭大賞など。
平瀬謙太朗
1986年 サンフランシスコ生まれ。
慶応義塾大学SFC 脇田玲研究室 卒業。
東京藝術大学大学院映像研究科 佐藤雅彦研究室 修了。
2013年 デザインスタジオ「CANOPUS」設立。
2020年 佐藤雅彦・関友太郎と共に監督集団「5月」主宰。
主な受賞歴として、2014・2018年度カンヌ国際映画祭短編部門正式招待上映、準朝日広告賞、D&AD賞 Wood Pencilなど。
主な美術展への参加歴として、21_21 DESIGN SIGHT企画展『コメ展』『ルール?展』『2121年 Futures In-Sight展』など。
■本件に関するお問合せ
株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部 広報
E-mail:honbu_pub@cyberagent.co.jp
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