2018/1/19 Fri

【セミナーレポート】インターネットテレビ局「AbemaTV」広告活用セミナー

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●はじめに
インターネットテレビ局「AbemaTV」は、2016年4月の開局以来、順調にユーザー数を拡大し、2017年10月時点でダウンロード総数2,300万人を突破するサービスにまで成長。また、これまではマネタイズを優先せずにサービスクオリティの向上にフォーカスしてまいりましたが、今後広告ビジネスを拡大していくにあたり、当社インターネット広告事業本部内にて、AbemaTV広告の拡販を担うAbemaTV局を設立し、広告主のみなさまへご提案を強化しています。
 
広告主のみなさまからのご要望やご相談を頂く機会が日々増える中、ナレッジ/実績も順調に伸びてきていることから、このたび、AbemaTV広告活用セミナーを開催いたしました。約100名の方にご参加頂き、セミナー満足度約90%の好評価を頂いた本セミナーに関するレポートをお伝えします。

当日は二部構成にて、セミナーを実施。
第一部は、株式会社AbemaTV  広告本部 経営戦略局 局長 川瀬より、AbemaTVのメディア概況および今までの成長ストーリー、そして今後注力していくことについて、第二部は、株式会社サイバーエージェント AbemaTV広告企画 責任者 齋藤より、AbemaTVの広告活用についてお伝えしました。

第一部:AbemaTVメディア概況

川瀬 健

株式会社AbemaTV                                      
広告本部 経営戦略局 局長

2006年サイバーエージェント入社。 AmebaPR/口コミ番付・Amebaスマートフォン広告の立ち上げに従事。 2016年1月より株式会社AbemaTVに出向。広告事業立ち上げ、商品開発局局長を経て、現職に従事。

●AbemaTVについて
インターネットテレビ局「AbemaTV」は2016年4月11日に開局し、2017年11月の公表数値にて2,300万DLを突破し、約500万WAUにまで成長しました。他の動画サービスとは一線を画し、開局当時から変わらず完全編成というスタンスをとっており、5:20の割合で内製と調達のバランスをとっています。
現在、特に内製に注力しており、ゴールデンタイムとなる21時台にはAbemaTVオリジナル番組を日別配信しています。調達chではアニメを中心とし、ドラマ(国内/韓流/ドキュメンタリー/リアリティ)、スポーツ(総合/格闘技/ゴルフ/相撲)、趣味(麻雀/釣り/音楽/将棋)などを配信しています。
 
●AbemaTVの変遷
リリース期、立ち上げ期、Growth期①、Growth期②、Growth期③といったフェーズに分けて成長戦略を実施してきました。リリース期においては、他媒体との差別化をはかるために独自性を強化、立ち上げ時にはチャンネルを増やしながら看板コンテンツを強化、Growth期には多様化したニーズの対応をはじめとし、内製番組、ファンチャンネル、帯コンテンツの強化に取り組んでまいりました。

●AbemaTVの今後について
今後は、Growth③期となり、更に投下予算を拡大し、「AbemaTVの顔」となるコンテンツを拡充すべく、オリジナルコンテンツの強化を行っていく方針です。
具体的には、外部クリエイターを巻き込んだオリジナルコンテンツの開発、大相撲などのドメインの強化、見逃し視聴(オンデマンド)の拡大、そして、「72時間ホンネテレビ」や「亀田興毅に勝ったら1000万円」に代表されるような定期的なコンテンツの大勝負となってきます。
最近のチャレンジでは、AbemaTV初のオリジナルドラマとなる「♯声だけ天使」が1/15(月)より放映されています。是非一度、ご覧になってみてください。
 
●AbemaTVのユーザー情報
現状のユーザー属性、年齢は、25~34歳の層が最も多く、次いで18~24歳の層が多くなっており、若年層に強いメディアとなっています。男女比率は6.5:3.5で、男性が比較的多い割合となっていますが、女性の視聴者が圧倒的に多い番組も多く、番組によって大きく比率が異なります。
広告モデルでのマネタイズを拡大していくにあたり、ユーザー数の拡大は必須となるため今後も注力しつつ、当面の目標としては1000万WAUを目指しています。

第二部:AbemaTVの広告活用方法

齋藤 建太

株式会社サイバーエージェント
AbemaTV広告企画 責任者

2009年にサイバーエージェントに入社。 大手金融からファッションECを担当後、2011年よりスマートフォンに特化した営業局の立ち上げに従事。 現在は、AbemaTVを活用したCM・スポンサード番組企画の営業責任者として従事。

●AbemaTVのメディアポジション
AbemaTVは、「下がるTV視聴率と伸びるWeb動画市場」を背景に開発されたメディアとなります。この市場背景の元、AbemaTVが今後どのようなポジションに位置するのか、代理店の側面からお伝えします。
 
「Web動画」とひとことでいうものの、メディアやアドフォーマットは多様化し、1impの価値も対等ではありません。しかしながら、態度変容効果でみると「静止画 < Web動画」であり、「アウトストリーム < インストリーム」であることがわかってきました。
AbemaTVは、動画メディアの中で二番目に大きなMAUを誇るメディアであり、その中でも最も効果が高いとされる「インストリーム」メディアです。また、プロコンテンツのみで形成されるブランドセーフティを徹底しており、高い効果が期待できると注目されています。
CMの平均視聴完了率も高く、15秒CMで88%、30秒CMでは85%、そして60秒CMでさえ75%となっています。また、FQ3~4回ほどで広告認知度が60%と、高い数値実績を記録しています。

●AbemaTVが提供できること
今回特にお伝えしたいポイントは3つです。
まず、①若年層への高効率リーチができる点、②高認知商材の機能理解、最後に③番組風動画クリエイティブです。
 
①若年層への高効率リーチ
第一部でもお伝えしましたとおり、若年層ユーザーが多く、リーチしやすいのがAbemaTVの特徴です。そして、ユーザーに自然に受け入れてもらえるミッドロール広告で、更に信頼性の高いプロコンテンツという特性も相乗効果を表します。広告配信設計も配信パターン、時間曜日指定、配信先コンテンツなどを指定できるのでキャンペーンに合わせて設計可能です。
 
②高認知商材の機能理解
高認知商材の機能理解を促すためには、長尺動画の活用が非常に有効となりますが、他メディアだとそもそもの視聴完了率が低く、最後までユーザーに見てもらえないという課題が残ります。しかし、AbemaTVにおいて、60秒尺であっても平均視聴完了率75%を超える実績がでており、高認知商材にむけた施策として非常に有効であると、お客様からご好評を頂いています。
 
③番組風動画クリエイティブ
AbemaTVの視聴完了率が60秒CMでも75%を超えると述べましたが、この60秒尺を使って通常広告では伝えられない商品・サービスの魅力を最大限に伝えようと作り出した広告商品がサイバーエージェントオリジナル商品、「Abemacial(アベマーシャル)」です。
 
既存の60秒CMとは違い、AbemaTVの属性にあわせたコンテンツ型クリエイティブにより、ついつい見てしまう環境を作り出すのが「Abemacial」の特性です。商品認知なのか、ブランドクイティなのか、はたまた工場などの生産フェーズの共有なのか、それぞれの商材によってその見せ方は異なってきます。「Abemacial」では、その見せたい軸をエンターテインメント風にユーザーに届けることができ、更に、人気放送作家によるストーリー構成、商材・テーマに応じた幅広いキャスティングをすることが可能です。
「Abemacial」とは別に、インフォマーシャルとして既存番組とのタイアップ製作や、一社提供番組の制作も行っています。その名の通り、特別番組でも連続番組でも一社スポンサードで制作が可能です。直近ですと、ソーシャルメディアと連動した特別番組の実績が生まれています。こちらは、広告主の各ソーシャルメディアの公式アカウントと連携配信することにより、より多くのユーザーとオンラインで接触することが可能となります。


●テレビCMリーチを加味したプランニング方法
「マス×デジタル」の活用方法については、広告主の多くのみなさまが悩んでおり、ご相談を頂く機会が増えてまいりました。そこでサイバーエージェントでは、スイッチメディアラボ社と連携し、テレビ視聴データを用いたAbemaTVのプランニングを行っています。
 
テレビCM実績を年代別ターゲットでCM到達率を分析していくと、M2/F2以上にリーチが偏っており、メインターゲットであるM1/F1などの若年層にリーチできてないケースが少なくありません。その場合は、最適なリーチ&フリークエンシーの推移をみながら、テレビCMとの最適な予算配分を提案させていただいております。 


●ブランドリフトKPIにおける効果指標
また同様に、ご相談頂くことが多いものが「KPI」についてです。
どのように広告効果を評価すればよいか悩まれる広告主様が多くいらっしゃるため、当社では、「CPB(Cost Per BrandLift)」という効果指標を提唱しています。
これは、実施する際の基本指標に関して、「広告認知/好意度/理解度」「ブランド認知/好意度」「第一利用意向」「検索意向度」「商品購入意向度」などを設定し、AbemaTVのCMに接触したユーザーに対してアンケート調査を行い、費用対効果を分析する手法です。現在ご実施して頂いている大多数の広告主様に導入頂き、効果測定/分析を行っています。これにより、ご実施頂いたプロモーションの良し悪しを判断することができ、次回以降のプランニングにも活用頂くことが可能となります。

コスト、リーチ数、態度変容効果のリフトアップ数値を使い、想定態度変容効果単価を算出します。これにより、実際の効果の可視化ができます。
更に、AbemaTVを視聴しているユーザーの端末IDで、実購買やインストールの履歴をトレースすることも可能です。また、まだ開発途中ですが、今後は実来店計測も可能となる見込みです。
 

●終わりに
セミナーの事後アンケートでは、90%以上の方々が「次回も参加したい」とお答えいただき大好評にて終了した本セミナー。また新たな実績/ナレッジが生まれてくる春から夏頃にセミナー開催を検討しています。その際には、改めて本サイトにて告知いたします。
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